若手精神科医の覚書

若手から中堅の精神科医が、精神科初学者の学習に向いた本の紹介をしています。

実践的内容。精神科の援助における困ったケースの対応法 ★援助者必携 はじめての精神科

春日武彦

・援助者必携 はじめての精神科
 
援助者必携と銘打っており、非常に実践的な内容となっています。若手医師にも多く絵うものがあります。めちゃくちゃおすすめです。
春日先生自体がどんな人かはわかりませんが・・・。
実際に目を通してもらうのが早いと思いますが、精神科診療に携わる人が遭遇する困難なケースについて、各々に著者の考えと対応方法が記されています。
これ、初学者からすると実感は沸かずに面白さが理解できないかもしれませんが、少し経験を積んだ人なら引き込まれる内容になっています。
あるあるケースやトラブルケースで苦労していればしているほど、読み応えがあるのではないでしょうか?
精神科診療に関わることは綺麗ごとで済まないケースが一杯あります。
私たちは専門家でもありますが、その前に一人の人間です。患者と対峙するとき、様々な感情が誘発されるのは仕方がありません。それを専門家として、プロとしてどう対処していくか、そのエッセンスが「援助者必携 はじめての精神科」に詰まっています。
患者は困っている、援助者も一緒に疲弊しては誰も救われません。
上手く対処する方法を身につけましょう。